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_ [商用ゲーム] CHAOS;HEAD NOAH
Steins;Gateのフォーントリガーで、科学アドベンチャーシリーズの前作「CHAOS;HEAD」が元ネタと思われる画像・音楽が多数出ている事が気になって、PSP版 [CHAOS;HEAD NOAH] を進めました。
ストーリーは良いのですけれど、いくつか気になることがありました。それらを書いてみます。
簡単な紹介
ひきこもり一歩手前のオタクな主人公、西條拓巳が、渋谷を舞台に起こる猟奇的事件「ニュージェネレーションの狂気」に巻き込まれていきます。キーワードは「その目、だれの目?」。
特徴的なのが「妄想トリガー」。いくつかのポイントで主人公が妄想でifの世界を覗き見ることができます。ポジティブ/ネガティブ/妄想しない の3通り。この妄想によってシナリオが影響を受けることがあります。6名のギガロマニアックスの少女達の個別ルート、そして共通ルートがあります。
絵柄は全力で萌え系です。Steins;Gateではプレイヤー層を広げるために違う傾向になったとか。しかし可愛らしい絵には似合わず、残虐なシーンが多数。XBox 360版ではZ指定になったとか。PSP版は表現規制(一部シナリオカット)が入ってCERO D。
Windowsに、1章まで遊べる体験版があります。
以下ネタバレです。
エンディング数・プラットフォームの違い
エンディングはPC版が4つ、Xbox 360版とPSP版が9つ。多分比較表は聞いた限りでこのような感じ。△は表現規制あり。
エンド | PC | 360 | PSP |
---|---|---|---|
共通1 | ○ | ○ | ○ |
共通2 | ○ | ○ | △ |
共通3 | ○ | ○ | ○ |
梨深 | ○ | ○ | ○ |
七海 | - | ○ | ○ |
優愛 | - | ○ | ○ |
あやせ | - | ○ | ○ |
セナ | - | ○ | ○ |
梢 | - | ○ | △ |
箱を持っているなら、実質的な完全版のこちらをお勧めです。
舞台
渋谷が舞台。109っぽい建物とか、神泉駅などの地名だとか馴染みの深い所で話が繰り広げられ、臨場感があります。
シナリオ
最初のシナリオが、TRUEエンドの一歩手前くらいには良い終わり方というのにびっくりしました。バトルも熱くて。オープニングの通りDEAD ENDですけれど。
個別ルートについては、なんというかキャラによって扱いが違いすぎるのと、扱いは違っても大体BAD方向というのと(汗。
ところで、本編のラスボスのはずの存在を薄くするとあるルートはどうすれば(-・;
シナリオの分岐
一番気になったのが、システム面でのテンポの悪さでした。
個別ルートは30分〜1時間。しかし分岐がわりと最初の方に出てきて、その後メッセージスキップを続けても1時間くらい共通ルート。箱よりは高速になったという事ですが、それは解像度の関係でデータ読み込み量が少ないだけのような... メッセージスキップの間に並行作業推奨みたいなのはなんだかなぁと。
Steins;Gateだと、ほぼ1本のメインシナリオから枝分かれする直前に選択肢相当のフォーントリガーがあります。そこでセーブしておけば、最短経路で各シナリオを読み進められます。1章ごとに焦点があたっているのは1ヒロインで、分岐の感覚も分かりやすいと。チャートの雰囲気がこのような感じでした。
CHAOS;HEAD Steins;Gate │ │ │ │ [分岐選択] │共通 │ │ │ │ │共通 │ │ │ │ │ │ [分岐選択]─→Aルート │ │ │ │ ├→Aルート │ ├→Bルート [分岐選択]─→Bルート ├→Cルート │ ├→Dルート │ ├→Eルート │ ├→Fルート [分岐選択]─→Cルート │ │ │ │ │ │ ↓ ↓ メインルート メインルート
それと分岐の選択肢が、各ヒロイン2択*5が分かりにくいというのも。箱版だと実績で分かるそうですが、PSP版は正しい選択肢を選んでも直後には何もなかったような。途中で諦めて、初回特典版のフローチャートに頼りました(汗)。
最後に
シナリオはかなり良い感じで、あと少しシステムが伴えば名作に化けるのにと思った作品でした。そして、Steins;Gateはその化けた作品なのかな、と。
シナリオはかなり良い感じで、あと少しシステムが伴えば名作に化けるのにと思った作品でした。そして、Steins;Gateはその化けた作品なのかな、と。
CHAOS;HEADの個別エンドで物足りない方は、Xbox360の [妄想爆裂ADV CHAOS;HEAD らぶChu☆Chu!] を。PSPに移植されれば手に入れたいなと思います。
_ [商用ゲーム] Steins;Gate ネタバレ感想
[ニトロプラス サポートページ] に、9/17にSteins;Gate 1.20パッチが出ました。落ちにくくなったようです。
クリア後に設定資料集を手に入れたりインタビュー記事を読んだりカオヘを進めたりして周辺設定を知り、足りなかった感想を書きたくなってきました。今回は全力でネタバレします。特に世界線変動率の所は要注意。
プラットフォーム比較
カオヘ同様に。
要素 | 360 | PC |
---|---|---|
シナリオ | ○ | ○ |
実績システム | ○ | △ |
PC版追加要素 | ○:要ゲイツ | ○ |
コスプレ | - | ○ |
システム安定度 | ○ | △ |
解像度 | 1280*720 | 1024*576 |
PC版だと「CG100%のバッジ演出って何?」と思うことが。箱を持っていない人からはPC版を期待されていましたが、箱を持っているならやはりそちらがお勧めなだと思います。
ノベルゲーって、箱の実績システムやPS3のトロフィーシステムと相性が良いのかもと思いました。
協力会社
初回プレイ時に凄いなと思ったのは5章のこのシーンでした。Dメールで世界が改変された時の、岡部の台詞の一部。
「『とらのあな』も『アニメイト』も、いったいどこへいったのだ!?」
「『まんだらけ』は?」
「『あきばお〜』は!?」
「『ゲーマーズ』は!?『ラムタラ』は!?」
「『メロンブックス』は!?『アソビットシティ』は!?」
秋葉原を象徴する企業の実名ラッシュ。普通は名前を微妙に変えたりするのに、こう出てくるのが凄いなと。台詞だけでなく、背景画像もそのままリアルな秋葉原。エンディングを見ると、シュタインズ・ゲートパートナーズとして協力しているそうです。そのために臨場感が生まれています。
ツッコミ所
前作よりも科学アドベンチャーっぽくて良い感じ。でも、逆に野暮なツッコミを入れたくなるところも。そんなに圧縮できたら情報量の定義が壊れます、とか(-・;
世界線変動率
Chapter1〜10に対しては、けっこう微妙な感想を抱いていました。というのは、世界線変動率を見ると、「何もしない」事が正しかったから。メインシナリオだけ追ってみた図はこちら。
序章 : 1〜3章 : 4章 : 5章 : 6章 : 7章 : 8章 : 9章 : 10章 1.13 ─┐: : : : : : : : ┌→ │ ま: │ 0.57 └─────┐ ゆ: ┌──┘ 0.52 └┐ り: ┌──┘ 0.45 └┐ の: ┌──┘ 0.40 └┐ 死: ┌──┘ 0.33 └─────┘
4章で深く考えずにDメールで世界を変えていったところ、まゆりが死ぬ世界に入り込んでしまい、それらを1章で1通ずつキャンセルする、という流れに。4章がなければこんなに苦労しなかったですし。というかもっと萌美を疑いましょうラボメンの人達(汗。
主なサブシナリオは、Dメールをキャンセルせずにそのままの世界線変動率が続いた場合を描いた物。6章以降、ヒロイン1人ずつに焦点を当てながら、うまく話を進めていると感じました。けれど、その構造がわかりやすすぎる分、軽い中だるみ感にも。
Chapter1〜10に対しては、というのは、序章とTRUEエンド前の最終章は別という事。一度10章まで進めると、序章の事件を乗り切るのがこの作品のゴールだと分かり、しかし5章までの道具では足りないと。そうなると多分これが... と思っていたら、それ以上に最終章に熱い展開が待っていて大満足でした。
公式資料集P94〜95に、見開きでどの世界線で何が起こっていたかの図が描かれています。この2ページだけでも資料集を手に入れた価値があると思いました。
ムービーのネタバレ
クリア後に見直すと、ネタバレの嵐ですね... でも最初に見たところでは特に何とも思わない。うまくできているなと思います。上記の「何もしない」事がというのも、プロローグ1で語られている通りです。
初回プレイ持には、PC版のデモムービーがてっきりシナリオ分岐と対応しているのかと思って分岐のメモを取っていたのですけれど、あまり関係ありませんでした。それよりは最後の数字の方が大事。
最後に
色々書きましたけれど、CHAOS;HEADとSteins;Gateは両方とも楽しめ、久々にノベルゲーム良いなと思いました。科学アドベンチャー第三弾も企画中との事で、こちらも期待です。
このシリーズの事を考えると、非常に今更ながらXbox360が欲しくなります。どうしましょう...