RPGツクールXP - RDEでの自動補完入力
はじめに
ツクールXPに搭載されているエディタ Scintilla は強力なエディタです。たとえば "@map" が使われている箇所を調べたければ [Ctrl]+[Shift]+[F] で全スクリプトファイルに対する検索(grep)が行われます。コメント文を検索すればどこに何を書いたかがすぐ見つかります。色分け機能も便利です。
しかし、メソッドやプロパティの自動補完が使えない事など、本来 Scintilla が持っている機能のうち一部(いかにもプログラマ的な部分)はツクールXP初版ではカットされているみたいです。そして文字サイズや横80文字固定というのがちょっと気になる方もいるでしょう。
もしかするとテキストエディタで編集した方が便利と思うかもしれません。そんなコーナーです。
コピペの際の注意
ツクールXPのRubyソースは "Scripts.rxdata" という1ファイルでまとめられており、テキストエディタで直接 .rb を開くようなわけにはいきません。基本的には編集したいソースをコピペすることになります。
ツクールXPではRubyソースの文字コードをUTF-8で管理しています。その関係かクリップボードにテキストが UTF-8 で貼り付けられるようです。一部テキストエディタではShift-JISのようにそのまま貼り付けてしまい、結果として文字化けします。ブラウザで一部ページが文字化けして見え、エンコード指定を変えると直るのと同じ理由です。この時にはメモ帳などを経由してください(面倒...)。
逆に Shift-JIS なテキストをScintilla側に貼り付けるのには問題ないようです。
RDEでのソース補完概要
その中の一つとしてRuby統合開発環境RDEを使う方法です。
- "." を押した時にメソッド・プロパティ一覧が表示されます(静的補完)
- [Ctrl]+[Space] で変数名などの入力文字列候補が表示されます(動的補完)
- RGSSテストプレイ前に文法誤りをチェックできます(再生ボタン)
組み込み方
- RDE0.9.9.7β以上とRubyをまずインストールして下さい → 詳細は {開発環境/Ruby}
- rde/Data/ に以下の静的補完データファイルを入れて下さい
- rde-rgss.lzh(154KB) : RGSSの追加クラスのみ収録、RDE0.9.9.0あたりからお使いの方はこれだけでも
- rde-full.lzh(625KB) : Ruby1.8.1標準ライブラリをセット
作り方詳細
上記補完ファイルの作り方。標準クラスを使うだけなら関係ないです。もし自作クラスも静的補完を行いたいという時には下の流れでやってみて下さい。
- RGSSの全スクリプトをコピペで.rbとして保存
- RGSSの全モジュールのインターフェースをツクールXPヘルプからコピペで.rbとして保存
- rde_export.rb にRGSS関連のファイルを require する部分を追加
- rde_export.rb を RDE から実行
(つまりは力押しです)
最後に
作ってみたわけですけれどもあまり使いやすくない... RDE のテキストエディタ部分が UTF-8 を貼り付けられないとかいろいろと。メインを .rb 外部ファイルで管理しスクリプトエディタはおまけと割り切るのでない限り、あまりお勧めしません(汗)。
.rb としてファイル一覧が手元にあると便利です。ツクールXPを持っている方だけに公開できる方法を検討中...