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hossy online - といぼっくす

ゲームの感想日記、たまにIT・プログラミングの話


08/05

_ [商用ゲーム] ひぐらし祭の感想

  • プレイ時間: 47時間 シナリオ多分100% Tipsは途中で終了
  • 感想の時間: 3時間

えっと、前のエントリから経ちすぎているなんて言わないで下さい(汗) EXに脱線していたのもありますけれど、これを書くために忘れかけていた祭囃しを進め直してみたりとかも...

ま、そんなところで同人作品をプレイした後に、PS版の [ひぐらしのなく頃に祭] を進めるとこんな感想、というのを出してみます。色々だらだらと。強ネタバレ注意。

澪尽し編のこと

ひぐらし祭の評価の大半が、オリジナルでの最終話である祭囃し編の代わりに位置づけられた澪尽し編にかかっていると思います。どちらも皆殺し編までに与えられた材料を元にして、どうすれば惨劇を起こさずに済むかという解答例。公式ガイドブックでは、祭囃し編と澪尽し編は互いに表と裏の関係だそうです。しかしあまりに違いすぎて、片方が好きで片方が嫌いという方もけっこういそうだなと。

私は公式ガイドブックを読んでいないから、表と裏というのを勝手に主観でまとめてみます。

祭囃し編澪尽し編
テーマ事件の悲しい背景とそれを上回る想い圭一・梨花の成長と全ての困難撃破
問題編の事件起こらない (本質ではない)悉く起こる
開幕時に犯人を知らない知っている
オヤシロ様表で活躍裏で活躍
魅音へたれみおんつくし

他にも、奇跡の発動、エンディングも、それぞれがあまりに対照的な世界。

どちらも良いストーリーだと思いますけれど、どちらかというと祭囃し編の方が好きかなと思いました。理由は3つ。

1つには、個々の事件の解決であって、語られない背景が多いこと。オリジナルでのカケラ紡ぎや、犯人の過去や。過去についてはPS2カケラ紡ぎでは一応楽しめますが、エンディング後に過去に戻るとなんというか、エンディングが立場を変えるとバッドエンドに見えてしまったり(-・; 後味が余り良くない展開かと。

1つには、圭一が現実離れしているほど完璧超人化していること。より想いの強い者が勝つという世界に於いて、犯人グループの想いを超えるためには人数を増やすか個々を強くするかで、澪尽し編では少人数にスポットが当たっていると。

1つには、ゲームとして事件の繰り返しが目立ってしまっていてちょっと飽きがでること。鉄平が帰ってくるのって確かレアイベントだったはずなのに、昭和58年のシナリオの4/9で起こっていたらえーと(-・;

というのは多分、祭囃し編と澪尽し編が同時並行で作られていて、そこでPS2側が新ネタでなく他のシナリオから考えられるちょっと違った未来、という切り口になったのかなと思います。

ま、だから見劣りするという事もなくて、これもひぐらしの繰り返される惨劇を回避する解の一つ。祭囃し編は成長せずに迎えた未来だと思うと物足りなさもあったりで、こういう別の切り口を楽しめたのは良かったなと思います。

...えっと、一部激しく被る展開があるのですが、DS版ではどうやってこの2つのシナリオを1本に収めるのかという所が別の意味で期待です(-・;

盥回し編のこと

ひぐらし問題編ダイジェスト。3つのシナリオを読んであわせて考えなくても、この1本だけで本質的な問題が詰まっている、という意味で問題編のとっつきやすさと難度低下に貢献。しかし... 先にうっかりここに進んでしまうと面白さを削ぐような気がするのですが?(-・; 1章という位置づけですが、できれば先に2章から進んだほうがという。

綿流し編のこと

祟殺し編の少し違った側面。1500秒? 1000秒? それは一人での場合であって...

...わりと容易に後の展開が想像できるIFで、部分的に皆殺し編のネタバレがあった程度の、なにかしら印象が薄いです(-・;

といった感じで、澪尽し編はともかく、盥回し編と綿流し編はうーんという。

結局選択肢ってなんだったんだろいうということ

オリジナル版と違って選択肢がいくつか現れます。しかし、いくつか無理があるというか、失敗しているというか... 今度は4点。

1つに、シナリオ中の選択肢ではなくて、最初の主人公選択の時点でどのシナリオに突入するかが半ば確定しているわけで。4/10シナリオというとけっこうな数(汗)。

1つに、惨劇の鍵だったはずのイベントを回避したはずが、うまくいっていないことがあること。人形をそつなくこなして祟殺し編突入で最後のセリフはうーん。

1つに、残り6シナリオについての順番の制約が薄く、意図しない順番もあり得ること。とりあえずひねくれて「1.盥回し → 0.暇潰し → 3.綿流し → 5.目明し → 6. 憑落し → 2. 鬼隠し → 7.罪滅し → 4.祟殺し」な順番に進んだ人はきっとわけがわからないと思ったので(-・;

1つに、本編にあわせてTIPS出現順も調整しづらかったのかなと。でも6.憑落しクリアのTipsが7.罪滅しアフターなのはえーとえーとえーと。

オリジナルの選択肢無しも、細かな矛盾がおこらないという意味で良かったのかなぁと思いました。

表現が抑えられていること

個々のシナリオの話を終えて、全体的に。

あれ? ひぐらしってこんなに怖くなかったっけ? というのがまず第一の印象。文字表現が抑えられていて、どれだけ辛い目に遭ったのか、どれだけ追い込まれているのかというのが想像にお任せとなっています。一部事件の真相も控えめになっていたり。多分それらの文字表現に比べると、血の色が違うとか何かが憑いた時のかわり具合の小ささとかの演出面は多分どうでもいいところ。

これだけ抑えてもCERO D、17歳以上対象。PS2作品で18禁なCERO Z作品が殆どなく、高校生以下が全く遊べなくなるという問題もあるから、これはまぁ仕方ないのかなぁと。

あわせて倫理的に問題のある箇所も削られています。ワインのない誰かさんなんて...

怖い表現が苦手な方、2周目を軽く流したいという方には良いかも。ま、そうして軽く流すつもりが50時間くらいかかった人がここにいますけれども。

絵のこと

イベントCGがあるって素晴らしい。

また、1章から立ち絵が豊富です。というのは、原作だと章が進む度に立ち絵が追加されていく感じが。この立ち絵はこの編だ、みたいな印象がなくなっているのはちょっと寂しいかも。

気になったのが、絵にかなりのディザが見られること。たぶん256色に減色しているのかのような。うちのPS2はコンポーネント端子でのWUXGA出力で、HDMIほどでなくてもわりとくっきりな。イベントCGの枚数はそんなに多くはなくて、ここをPNGにするくらいはできたのではと。でも音声を含めると相当容量が厳しかったというお話ですし、本当に限界まで切り詰めたのかなぁとも思います。

その他のこと

K1固有結界発動時の時代が突然ワープというのは健在。でも商用のために表現がちょっと変わっているらしいです。

夏美さん立ち絵有りで、てっきり活躍するのかと思っていたらちょい役でした。気になる方は鬼曝し編で。

クリア後に [ひぐらしのなく頃にWiki] を見て、識者の考察を見てみるのも良いかもしれません。見逃していた所がたくさんありました。さて、一つ気になった記述が、

罪滅し編

ちなみに、祟殺し編開始直前に入手できるTIPSが無いと途中の展開がかっ飛ばされる上に正解の選択肢が出てこない。 まぁ、余程斜めに構えた進め方をしなければ大丈夫かと。~;

それがフラグだったのか(ぱた

...と、なんだかいろいろ書きたいことが溢れていてだらだら続けてみました(汗)。結局オリジナル版とは違った意味で十分楽しめたんじゃないかなと思います。