東方 メモ帳 - 妖々夢 side

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ストーリー

※ ストーリーの解釈はいくらでもあって、おそらくは正解も誤りもありません。あくまで表面的な解釈の一例程度にご覧下さい。

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妖々夢ストーリー大筋の大筋

メイン

人間と妖怪が共存する辺境の地「幻想郷」。霊夢たちは5月になっても春にならない原因を捜し、桜の花びら(春度)を集めながら風上の方に進んでいく。途中適当に邪魔するボス敵5体ほどと遊んでゆく。

高度が上がるに連れて桜の花びらが増えていく。そして雲の上まで進むと騒霊三姉妹まで辿り着く。ここに広がっているのは結界。三姉妹を倒した後、乗り越えていくと…。

それはこの世とあの世を分かつ境界。そこに住む半分幽霊の妖夢に出会い、彼女が仕えるお嬢様の存在と、大きな妖怪桜 -西行妖(さいぎょうあやかし)- を満開に咲かせるために幻想郷じゅうの春を集めていたことを知る。

最後に現れたのが亡霊の姫、西行妖は長らく封印されていると同時に何かを封印している。開花した姿を見たことのない彼女は、春を集めて西行妖の封印を解こうとしていたのだ。

結局、西行妖は(今回も)開花はしたものの満開に至ることはなかった。封印が解けることはなく、幻想郷では無事いつも通りの春を迎えることができたのだ。

Extra

春が戻ってきた幻想郷。しかし事件は続く。今回の騒動でこの世とあの世の境目(幽明の境)が薄くなったのか、巷に冥界から幽霊があふれてきた。そして、変な奴が冥界で暴れているという。懲らしめるため、再び冥界へと旅立つ。

元気になった(チェン)を倒し、迷惑なやつ:(らん)と対峙する。橙は藍の式神だが、藍自身も誰かの式神であるらしい。

元凶の元凶を求め、(ゆかり)と会う。結界を操る能力を持つ彼女にとっては、結界の修復などすぐかと思われたが…。

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英文

[無限旋律さん] にあった文を使っています。

開始時

英文
This game is Curtain Fire Shooting Game.
Girls do their best now and are preparing. Please watch warmly until it is ready.
You will wonder the snowy paradise. and you look at what must be hidden...
和訳
このゲームは弾幕シューティングです。
少女たちはいま一生懸命にゲームの用意をしています。準備が整うまで暖かく見守ってください。
あなたはこれから雪の楽園にさまよいこみます。そして何が起こっているのかを見るでしょう。

Stage 1 「白銀の春」

英文
Cherry petals must have fallen like snowflakes...
However, it was still silvery snow.
和訳
桜の花びらが雪のように舞います…
しかし、そこは未だに白銀の世界でした。

Stage 2 「マヨヒガの黒猫」

英文
It wavered the village which people are not.
"MAYOIGA"(apparitional village) refused human always.
和訳
誰もいない村に少女は迷い込みます。
迷い家(マヨヒガ) (幻の村) はいつであっても人々を受け付けないのです。

Stage 3 「人形租界の夜」

英文
Is that it is snowing only this paradise?
The paradise was already Alice's playground.
和訳
この楽園には雪しか降らないのでしょうか?
この楽園はずっと前からアリスの遊び場だったのです。

Stage 4 「雲の上の桜花結界」

英文
Cherry petal has been coming down from over the cloud.
Does "Reisyouden"(Legendary place) exist really?
和訳
桜の花びらは雲のはるか上から舞い降りています。
霊霄殿(レイショウデン) (天界にあると言われる伝説の地) は本当にあるのでしょうか?

Stage 5 「白玉楼階段の幻闘」

英文
The girl lived in the world after death.
They were a half of a phantom and human...
和訳
その少女は死後の世界に住んでいました。
そこには幽霊と人間のハーフがいて...

Extra Stage 「妖怪の式の式」

英文
Cherry tree was already in bloom fully.
However, Japanese heart not satisfied yet.
和訳
桜の木はもう満開です。
けれど、和の心はまだ満たされていません。

Phantasm 「人妖の境界」

英文
Phantasmagoria.
She was also living on the border of Gensokyo.
和訳
移りゆく幻影。
彼女もまた、幻想郷の境界に住んでいます。

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短歌

上3つは西行法師(平安時代後期の歌人)の句。桜を愛でた風流人として知られていており、おそらくは妖々夢の世界観に最もあう「見立て」として使われているものと思われる。

最後のみ、ZUN氏による。

5面開始

原文
ほとけには(さくら)(はな)をたてまつれ
()(のち)()(ひと)とぶらはば
直訳
亡骸(ほとけ)にはどうか桜の花を供えてほしい(たてまつれ)、
人がわたしの死(後の世)を弔おうとしているならば。
見立て
「ほとけ・後の世」と、死に関する言葉が複数出され、結界の先が冥界だということを示唆している。
そして、死語も桜の花に執着しているものの存在を示している。

6面幽々子前

原文
(ねが)はくは(はな)(もと)にて(はる)()なん
その如月(きさらぎ)望月(もちづき)の頃
直訳
どうか桜の花の下で春に死にたいものだ。
釈迦が亡くなったという(旧暦)二月中頃に。
雑学
おそらくは西行法師の詠んだ句の中で最も有名なものの一つ。桜を愛でた風流人として知られている。
旧暦は新月が1日で、望月(15日)は丁度満月の頃を指す。実際に亡くなったのは旧暦の1190年2月16日、新暦では3月30日ごろに相当するらしい。見事に桜の咲く時期であり、まさに念願叶ったりだろうか。
"キャラ設定.txt" 334行目によると、幻想郷は弘川寺のある河内地方近くがモデルとなっているのだろうか。
見立て
西行法師と同様、この面のボスである幽々子も桜の花の元で亡くなっている。
桜の花びらを追って冥界に来た後、最後に行き着く先が桜の下であることを示唆している。

6面西行妖前

原文
()のうさを(おも)ひしらでややみなまし
そむくならひのなき()なりせば
直訳
自分の(身の)辛い境遇(憂さ)について思い知ることもなく、日々を過ごして(止む)いたのだろう。
出家(背く)という習わし(習ひ)のない世の中だったとしたならば。
雑学
出家(現世を捨てお坊さんになる)は、当時としては「生まれる(=現世に来る)」「死ぬ(=冥土に向かう)」に並ぶ大イベントであり、結婚ですらその下位に位置づけられていた気がする。
特に西行法師の場合、元々平清盛という当時最大の権力者と親しかった貴族であり、出家による境遇の変化はとても大きかったことだろう。
見立て
出家に並ぶほどの大きな変化と言えば、普通は生者が死ぬ瞬間しかない。
しかし、スペルカード「反魂蝶」という言葉から考えられるのはその逆の事象。
死者を生者という状態へと変化させる、まさにその境界の状態を見立てているのだろう。
しかし復活の儀式というのが、西行妖にとってなのか、はたまた幽々子にとってなのか。
これによって解釈が180°異なる気がしないでもない。 > おまけ

スタッフロール

原文
咎重(とがおも)(さくら)(はな)黄泉(よみ)(くに)
()きては()えず ()しても()れず
直訳
重い過ちを犯している、桜のある黄泉の国(冥界)。
この桜は生きていては見えないし、死んだとしても見られない。
解釈例
この桜が、ゲーム内で冥界の桜として象徴されている西行妖である事はほぼ間違いないだろう。
一つの解釈として、西行妖は冥界にあるため、生きている人は一般に現世では見「え」ないとは言える。が、死ぬと見「れ」ないと言い分けているのが不明。西行妖がここ長く咲いていないのは確かなのだが。
ここでは、完全に「幽々子と西行妖」のみを対象にしている句とし、西行妖を満開にしようとしている幽々子の決して報われない思いと考えてみるのはどうだろうか。
「生きては見えず」:幽々子が転生も消滅もせず白玉楼に止まっていられるのは、西行妖と幽々子の間で封印があるため。幽々子が生きて(≒亡霊として動き回って)いられるというのはこの封印が残っているためなので、たとえ春を集めたとしても西行妖が咲くことはない。よって満開の花はそもそも存在しないのだから見えない。
「死しても見れず」:西行妖を咲かせることは、封印を解けば不可能ではない。しかし、封印を解いた瞬間に幽々子にかけられた封印も解け、幽々子は転生できる状態として「完全に」死んでしまう。こうなると白玉楼に止まることもできず、西行妖の満開の姿がせっかく現れたというのに、やはり自らの目では見られない。
「咎重き桜」:幽々子を冥界に止まらせ続け、上記のように何も生み出さない行動を促してしまっている西行妖の咎は大きい。

(亡霊の幽々子が「生きている」という上記の解釈は、多分に無理がある気も…)

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おまけ

さっぱりまとまっていません。参考程度にもなりません。

境界

相反する二つのものを分かつもの。紫の場合、スペルカード背景画像に入っている斜めの線が、見たまま「境界」だろうか。彼女が使うスペルカードは多くが境界に関係する名前であり、名前だけ見てもその2つを挙げていないもの「八雲紫の神隠し」「禅寺に棲む妖蝶」「二重黒死蝶」「八雲藍」「弾幕結界」の5枚に限られる。しかし、神隠しは「出現と消滅」、禅寺は「青と赤の卍」、二重黒死蝶は「蝶弾とナイフ弾」、弾幕結界はそれ自体が結界という名の「境界」である。事実上紫のみに関係する10枚のスペルカードは、すべて境界に関係している。

「桜が象徴するもの」へと続く。

桜が象徴するもの

桜は春を代表する花だ。年に一度だけ咲き、見事なまでに美しい姿を見せたと思ったら、2週間程度で散ってしまう。この美しさと儚さも相まって、和の心を表すものの一つとしてあげられる。「散るからこそ美しい」というのは大いに的を射ている表現だろう。

さて妖々夢の世界では、桜が象徴するさまざまなもののうち、ほかにも「諸行無常」の面を大きく取り上げているのではと思われる。…永遠なんてないよ、と。咲き続けることもないし、逆に咲かないままでいるはずもない。幽々子や妖夢が頑張ったところで、幻想郷 -この世- に関しては、この理を覆すことはできないと。

生と死の境界(幽々子)、幽霊と人間の境界(妖夢)、式神使いである式神(藍)、境界を作りし者(紫)など、どちらの世界に属するか分からない曖昧なキャラクターが多数現れるこの作品。境界の両側は鏡のような存在であり、片方がよく見えるからこそ自らがもう一方にいることが自覚できる。それなのに基本的にそれがないまま閉じている、ある意味永遠の世界に止まっている彼女たち。

そんな中で、冬と春の境界であり、曖昧に境界部分に止まり続けるのではなく境界の両側を高速に駆け抜ける存在として、「桜」がうまく使われているのではないだろうか。

6面について

6面のストーリーはあまりにも象徴的に描かれていて、裏に秘められているものが何なのかがかなりプレイヤーの解釈に依存するだろう。

まず、6面で幽々子はどちらの方向にスペルカードを放っているのだろうか。「亡我郷→生者必滅→バタフライ→ヒロカワ→墨染桜(境界)」という流れは、幽々子の死地である西行妖に着実に迫ってきているように見える。が。これは幽々子の「生→境界→死」という生きていた道のりをなぞっているのか、「死→境界→生」と封印を解くために死後の道のりを逆方向になぞっているのか、ここで2派に別れるような気がする。

そして境界に辿り着いたことで封印が解けかけ、「反魂蝶」でもって西行妖がある程度復活する。この時幽々子の本体が消えているのは、封印によるものだろう(折角の開花が見えていないというわけで、スタッフロールでの解釈をしてみた)。明るく光っているのは、西行妖の下に埋められている亡骸なのかもしれない。

結局満開になることはなく、封印も完全に解けることはなかった。これは幽々子の無意識による防衛本能もあったのだろうか。そして今まで通りの日常が訪れることとなる。

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ほっしー
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