トップ «前の日記(05/13) 最新 次の日記(06/12)» 編集

hossy online - といぼっくす

ゲームの感想日記、たまにIT・プログラミングの話


05/18

_ [文字入力] Dvorak系の入力方法を比較してみる その1

2ヶ月近くAOURな入力を続けています。「にゅうりょく」が4打鍵なのがいい感じ。この日記を書くくらいなら十分な速度になってきました。下手に慣れてくると、たまに普通のQWERTY配列なのに左手で「お」を書きたくなったりして、頭の中でモードを切り替えるのが大変に。逆側に混じることももちろん多い…… と言いますか、もっと誤入力はさっさと無くなるものだと思っていました(汗。

さて、Dvorak系の入力には他にも有名どころがいくつかあります。これらを比較してみました。しっかり使っているものは一つだけですからかなり偏っている、と言いますかひいきが入っていると思います。そしてスペックを並べてみたところで、結局のところは気持ちいいかどうかと言う感性の問題に落ち着きます。多機能は省入力パターンが多い半面、覚えにくさや誤入力に繋がることもあったり。あくまでご参考程度に。

一度に公開したかったのですが、書き始めてから既に3週間で全く終わりそうにないもので、紹介だけ先に行います。

純粋なDvorakの難点

Dvorakは英文を入力しやすくしている配置です。しかし、日本語ではよく使うのに英文ではそうでもないものもあり、ただ配列を入れ替えただけではローマ字入力がQWERTY比であまり楽になりません。特に以下2点が問題となります。

  • 英語では "k" より "c" をよく使う → Dvorak では "c" は押しやすい右手で、"k" は左手 "u" の下
  • "y" は日本語では拗音「ゃゅょ」でとてもよく使うが、英語ではそうでもない → QWERTYでもDvorakでも人差し指を伸ばすいやな場所に

だいたいどのDvorak系入力方法でも、前者は "c" で「かきくけこ」を扱うように解決しています。そして、後者をどうするかと、せっかくだからな追加ルールをどれだけ織り込んでいるかが、個性の出ているところです。

以下の配列図は、枠の色でDvorakとの違いを表します。茶色は類推がききやすいもの、青は注意が必要なものです。また、"y" の代替キーは載せていません。

DvorakJP

最初に [DvorakJP]。"c" が「かきくけこ」なことと、"y" の代替キーを2カ所追加していること以外、ローマ字の規則ほぼそのまま使えます。英文を Dvorak で書ける方には最も自然で癖のない方法です。

ACT

[ACT]。他のDvorak系配列に影響を与えています。"y" の位置を一つ前のキーと同じ段の人差し指または薬指としています。左手の子音の場合にこのルールだけだと打ちにくく、特にや行の打ちやすさをあげるような工夫が行われています。配列は純粋なDvorakに近いです。

gACT10

[gACT10]。ACTと同じ方による発展系です。キーボード配列を変更し、や行を含む大半の子音を右手に固めています。これにより拗音などのルールが単純になっています。しかし一つ一つが単純になった分、必須ではない多くのルールが詰め込まれ、完全に覚えるのは非常に大変です。Google日本語入力のローマ字カスタマイズだけで使用できます。

JLOD

[JLOD]。全ての子音を右手に固めるように配置変更されています。他の方法に比べ非常にルールが単純で覚えやすいです。他のルールにはある例外がさっぱり見られません。ただしその分気が利かないというか、比較的使う「とぅ」はどのルールにも当てはまらなく「と」+「ぅ」の2文字入力にするなどが気になりもします。

勝手にGoogle日本語入力のローマ字定義ファイルを作ってみました。 > jlod_with_guide.txt

AOUR

[AOUR]。英文はQWERTYのまま、ATOKやGoogle日本語入力のローマ字カスタマイズだけで使用できます。一部の子音の配置を入れ替えることで、純粋なDvorakよりも左右交互に打てるようになっています。比較的ルールが簡単で覚えやすいです (あくまで比較的)。ここでは 2011/04/26版の配列を使います。配列はDvorakに近いですが、「、。」の位置はQWERTYと同じで、他のキーと入れ替わっています。ここでは 2011/04/24版の配列を扱います。

比較〜

次回に。こんな感じの比較表と、その解説を付けるつもりです。

項目DvorakJACTgACT10JLODAOUR
二重母音拡張(あい、おう)○(3)◎(5)◎(5)◎(5)◎(5)
撥音拡張(あん、おん)